孫へ不動産を遺贈する場合における税制上の注意点

2021年8月号

事例  同居する孫Bへ自宅敷地を遺贈した場合

前提:地積330㎡
相続税評価額      1億円
固定資産税評価額  8,000万円

※孫は相続人でないため、遺産分割協議に参加できない

 

1.小規模宅地の特例(特定居住用宅地等)を適用した相続税評価額

適用対象者は相続人に限定されておらず、親族となっているため、孫であったとしても要件を満たします。

相続税評価額:1億円-(1億円×▲80%)=2,000万円

 

2.相続税額の2割加算

原則として、配偶者又は一親等血族以外が相続又は遺贈により財産を取得する場合には2割加算の対象となります。孫は2親等血族であるため、2割加算の対象です。
 仮に、相続税の実効税率を15%とすると、

納税額:2,000万円×15%(相続税の実効税率)=300万円      上記の加算額:300万円×20%=60万円 

小規模宅地等の特例を適用しているため、2割加算の対象とされても大きな負担はないといえます。

 

3.不動産取得税

相続で財産を取得した場合には、非課税となりますが、遺贈(相続人以外)で特定の財産を取得(特定遺贈)した場合には、固定資産税評価額に3%を乗じた税額を負担する必要があります。

納税額:8,000万円×3%=240万円

 

4.登録免許税

相続で財産を取得した場合には、固定資産税評価額に0.4%を乗じた税額を負担することになりますが、遺贈(相続人以外)で特定の財産を取得(特定遺贈)した場合には、固定資産税評価額に2%を乗じた税額を負担する必要があります。

納税額:8,000万円×2%=160万円

 

孫を養子縁組した場合の相続税対策の効果検証

被相続人には実子が1人おり、孫Bが被相続人の2人目の養子とする

※孫A・孫Bともに戸籍上は相続人となるため、遺産分割協議に参加できる

 

上記1・2 ➡  効果は変わらない
上記3   ➡  非課税(節税240万円)、
上記    ➡  48,000万円×0.4%(相続)=32万円(節税128万円)

 

※孫B2人目の養子であるため、相続税法上は相続人と認められず対策の効果としては生じません。小規模宅地の特例は親族であるため適用され、相続税額の2割加算は変わりません。
 しかし、養子縁組により戸籍上は相続人となり、「相続」を原因として取得することになるので、不動産取得税は非課税になり、登録免許税も納税額の負担が減ります。

ひよこニュースのお申込み

お申込み頂くと毎月郵送にてお送りさせて頂きます。
相続の事・法改正などさまざまなお得な情報をお届け致します。

- CONTACT

お問い合わせ

受付時間:平日9:00~18:00(水曜定休)

TEL : 052-737-1458
mailでのお問合せ
資料請求はこちら
〒463-0024 名古屋市守山区脇田町303
TEL: 052-737-1458/FAX:052-737-1459