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とうとう終止符! ~海外不動産を使った節税対策~

■海外不動産を使った節税対策の概要

海外不動産(以下「海外中古建物」という)に投資して多額の減価償却費を計上し、不動産所得について損失を発生させ、他の給与所得・事業所得等と損益通算して所得全体を圧縮するという節税スキームが存在します。多額の減価償却費を計上できる理由は以下2点です。
①取得価額全体に対する建物割合が多いこと(全体の7割~9割)
②耐用年数につき「簡便法」を採用できること(築22年経過後(木造中古建物)の耐用年数は4年)

■会計検査院の指摘(平成28年11月公表の平成27年度決算検査報告)

会計検査院は、海外中古建物に「簡便法」をそのまま適用することに疑問を呈していました。

理由①日本では、住宅流通戸数のうち中古住宅の流通が14.7%に過ぎないのに対し、アメリカ合衆国では83.1%に上ります。
理由②日本の住宅が平均約32年で滅失するのに対し、アメリカ合衆国の住宅は約66年、英国は約80年となっていて、中古住宅と新築住宅の価格差が小さい状況です。

「国外に所在する中古等建物については、簡便法により算定された耐用年数が建物の実際の使用期間に適合していない恐れがあると認められる。」と述べています。
これまで会計検査院指摘後、数年後に税制改正がなされてきた背景がありますので、税制改正が「いつ」なされるか、との憶測がありました。

■令和2年度税制改正大網の概要

海外中古建物を賃貸し不動産所得を有する場合に、不動産所得の金額の計算海外中古建物を賃貸し不動産所得を有する場合に、不動産所得の金額の計算上、損失の金額が生じたときは、その金額のうち海外中古建物の償却相当額は生じなかったものとみなされます。  例えば、給与所得(会社役員など)や事業所得(医師など)で多額の所得がある方は、その金額に対して、税制改正前は不動産損失を損益通算可能でしたが、税制改正後は損益通算が不可となります。 以下、イメージ図では、給与所得・事業所得(170)に対して不動産損失(▲90)を通算可能か否かという結論になります。

■適用時期

 2021年(令和3年)以後の各年において、海外中古建物から生ずる国外不動産所得の損失から適用されます。

■留意点

税制改正前に購入された海外中古建物にも適用されますので注意が必要です。ただし、法人で保有する海外中古建物には適用されません。

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