ひよこ土地活用

アーバンニュース

民法改正が不動産賃貸業に及ぼす影響

平成29年5月26日、民法制定以来121年を経て、債権に関する部分の大改正が成立しました(平成29年6月2日公布。公布後3年以内施行)。そこで、今回は民法改正が不動産賃貸業へ及ぼす影響を検討します。

1.敷金返還のルールが民法上で明確化
 敷金について、賃貸借契約が終了して明け渡しを受けたときに、賃貸人は、敷金から賃借人の債務を差し引いた額を賃貸借契約終了時に遅滞なくすみやかに賃借人に返還しなければならないことが明確化されました。

2.原状回復のルールが民法上で明確化
 賃借人は通常損耗(通常の使用によって生じた傷みや経年劣化)については、原状回復義務を課されないことが明確化されました。

3.連帯保証人についての極度額設定が義務化
 不動産賃貸借契約に個人の連帯保証人を付けるときは、極度額(連帯保証人の責任限度額)を定めて記載しなければならないことになりました。極度額を定めていない連帯保証契約は無効となります。

4.賃借人の賃料支払状況など、連帯保証人からの問い合わせに対する賃貸人の回答義務
 個人の連帯保証人から賃借人による家賃の支払状況について問い合わせを受けたときは、賃貸人は遅滞なく回答することが義務付けられた。回答しないと、賃借人が家賃を滞納するなどした際に、連帯保証人への請求に支障が生じることも予想されます。

5.事業用の不動産賃貸に限って注意が必要な点
1)個人第三者の連帯保証人への会社の「財務状況など」に関する賃借人の情報提供義務
  → 個人の第三者(当該事業の経営等を行っている者以外)が連帯保証人になることを検討する際に、当該法人・事業・賃借人にどの程度の財産があるかを把握する情報と機会を与えます。それにより、連帯保証人になるかどうかについて十分な検討を促すためです。

2)当該義務について賃借人が果たしていないことについて賃貸人も認識していた、あるいは認識できたはずだとされた場合、連帯保証そのものが取り消しとなる
  → 賃借人がこの情報提供を怠り、賃借人が連帯保証人に情報提供をしなかったことにより、連帯保証人が賃借人の財産状況等を誤解して連帯保証人になることを承諾した場合で、かつ賃借人が情報提供義務を果たしていないことについて賃貸人が知っていたり、あるいは知らないことに過失があった場合は、連帯保証人は連帯保証契約を取り消すことができます。

<まとめ>
上記のとおり、不動産賃貸において今回の民法改正で変更や対応が求められている5つの点のうち、3つが保証に関わる事項です。そのため、法人保証・保証会社の利用が増えるのではないかと予想されます。

  • アーバンニュースのお申込みはこちら
  • お電話でのお問合せ052-771-0291