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アーバンニュース

2015.06月号 債務相続の留意点

相続においては通常、遺産分割協議を行い、自署押印しますが、財産と対をなす 「債務(借入金)」 は勘違いから争続になるケースもあります。今月号では債務相続の留意点を確認いたします。

 

債務の相続は、遺産分割協議で自由に決められない!!

 現金や土地建物などの財産は遺産分割協議で決定することにより、どの相続人がどの財産を相続するかを自由に決定することができます。つまり、賃貸マンションやアパート、その敷地などを相続した場合、その所有権を第三者に主張することが可能であり、預貯金を相続した場合には金融機関に対して自ら相続したことを主張することができます。

 これに対して、借入金などの債務の場合には、財産のようにはいきません。遺産分割協議で借入金(債務)を誰が相続するかを自由に<決めても、それを金融機関に主張することはできないのです。 例えば、ある被相続人に対して「破産寸前である相続人」と「富裕層である相続人」の2人がおり、前者が「借入金(債務)」だけを相続、後者がその他の財産を相続した場合、金融機関は何も回収できなくなってしまいます。債務の相続は「債権者が存在する」ため、「法定相続分で相続する」ことが民法上のルールです。

 ところが、債務を相続しないための方法が2つ考えられます。以下でその方法を解説いたします。

 

方法1 相続時精算課税による生前贈与と相続放棄

 相続時精算課税による生前贈与をしてもらい、被相続人の死後(相続発生後)相続が開始したことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に相続放棄の申述を行う方法です。これにより生前に財産を取得し、相続発生後は債務の相続を免れることができます。但し、相続放棄をする以上、死亡保険金を受け取ったとしても生命保険金の非課税控除(500万円×法定相続人の数)は適用されませんのでご留意ください。

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方法2 免責的債務引受をしてもらう

 「免責的債務引受」とは、遺産分割協議によって特定の相続人が債務を引受け、債務者の同意を得て他の共同相続人は債務を免れるという契約です。

 賃貸マンション(借入金付き)などの相続が発生した場合、「免責的債務引受」をしてもらうことにより、債権者(金融機関など)はこの賃貸マンションを相続した相続人だけに借入金の返済を求め、賃貸マンションを相続しなかった他の相続人には請求しません。

 賃貸マンションなどを相続した場合、果実である家賃収入によって返済資金を確保することが可能です。債権者(金融機関など)に賃貸マンションを相続した者だけで十分に返済できる旨を説明すれば、「免責的債務引受」の契約が交渉しやすくなります。

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