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民法(相続法)改正 ④

民法(相続法)改正も今月号で4回目ですが、先月号と今月号で遺留分制度の見直しを確認しております。改正前は「遺留分減殺請求権」だったものが改正後は「遺留分侵害額請求権」という金銭債権となり、実務上の今後の扱いが変わります。実務にどう対応していくべきかを解説します。

事 例

   母は既に他界、父の相続
  相 続 人  :長男、次男の二人    生前贈与:なし       
  父の財産:1億円の不動産のみ   遺  言:「長男へ全財産を相続させる」

 

 次男の遺留分は1億円 ×  1/2  ×  1/2  =2,500万円
                            (法定相続分)

改正前

遺留分を侵害された相続人=遺留分権利者(次男)が「遺留分減殺請求権」を遺留分義務者(長男)に行使 

 

 

<問題点>
・相続財産の大半が換金性のないもの(不動産)である場合、共有状態がいつまでも解消しない。
・遺留分減殺請求権があった場合、共有となった遺産(本件では不動産)は遺産分割協議の対象にならないとされ、共有物分割の訴訟手続き(地方裁判所における民事訴訟)を行うことにな り、相続人のうち遺留分権利者と遺留分義務者が争うことになる。

改正後

遺留分を侵害された相続人=遺留分権利者(次男)が「遺留分侵害額請求権」を遺留分義務者(長男)に行使

 

 

<今後の対応策>
・遺留分を侵害しない遺言(生前贈与の持ち戻しを考慮。先月号参照)を作成する。
・遺留分を侵害する遺言を作成する場合には、遺留分侵害額請求権の行使の価額弁済に備えて、受遺者に遺留分侵害とならない死亡保険金が入るなどの措置を講じておく。
    ※生命保険金は、原則として、遺留分の算定の基礎に含まれません。

 

《遺留分には時効があります》
遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったとことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも、同様とする。
通常は1年で時効を迎えますが、時効を中断させる場合には本件の場合であれば次男から長男へ「内容証明郵便」を送付することで対応します。

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